|
|
|
■後頭下三角は大後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋、により形成され、その中には椎骨動脈、大後頭神経が走行しています。そして椎骨動脈は脳へ、後頭下神経は頭半棘筋を通り抜け後頭動脈は胸鎖乳突筋を通り抜け後頭部へと走行します。
これらの構造上、頭痛は頚椎及び頚部筋郡の異常と深く関与していることがわかります。 |
|
|
|
図9の様に椎骨動脈は後頭下三角の中を走行するため後頭下筋郡が硬く緊張をおこした場合、虚血性の頭痛がおこります。
また椎骨動脈は椎間孔の中を上行し頚椎の2番を出たあと頚椎1番後弓の椎骨動脈小孔を通り大孔の中へ入ります。頚椎1番の後弓から後頭骨下部に付着する環椎後頭靭帯や斜環椎後頭靭帯の石灰化は”椎骨動脈の周りにトンネルを形成し”椎骨動脈が圧迫された場合椎骨動脈症候群を引き起こす原因となります。 |
大後頭神経は頚椎1番と2番の間から出ている感覚枝であり、頚椎2番のサブラクセ-ションや後頭下筋郡の過緊張により神経の圧迫が起こると大後頭神経の支配している後頭部から目の奥を突く様な頭痛が起こります。
緊張型頭痛は”身体的ストレス”と”精神的ストレス”がいくつも重なる事によっておこると考えられています。
身体的ストレスと言うのは上半身を前かがみにしたパソコン操作や車の運転など長時間の無理な姿勢が続くと首筋から肩にかけての筋肉(僧帽筋)が収縮しいわゆる肩こりの状態になります。これらの筋肉は頭の後ろの筋肉とつながっているため、しだいに後頭部の辺りが重く痛んできます。そこから頭の両側への側頭筋郡へと痛みが広がり頭全体がしめつけられる様に痛むのです。緊張型頭痛はパソコンなどを使って長時間同じ姿勢を続ける作業をしている人に多く見受けられ、疲労のたまる午後に症状が悪化する事が多いようです。
精神的ストレスも筋肉の緊張を高めます。
家庭内でのトラブルや職場での人間関係、仕事が上手くいかないなどの精神的ストレスも自律神経や筋肉の緊張を引き起こします。この緊張が脳の中枢系に影響をおよぼし、痛みを調節する機能が上手く働かなくなって頭痛が続く原因になる事があります。さらに痛みじたいがストレスとなって筋肉が収縮し痛みが増していき慢性的に頭痛に悩まされる事になってしまうので早い治療が必要になってきます。
脳の血管と神経の炎症が痛みを引き起こす。
片頭痛の痛みは脳の太い血管が拡張し、その周囲を取り巻く三叉神経(脳神経の一つで頭部の大部分の感覚をつかさどっています。)が刺激される事で起こると考えられています。
女性の片頭痛は男性の約4倍、女性ホルモンと遺伝的な要素が大きく影響しています。
女性に片頭痛が多い理由ははっきり分かっていませんが、指摘されているのは女性ホルモンとの関係です。子供の片頭痛有病率に男女差はありません。ところが初潮以降の年代では女性の有病率があきらかに高くなります。
また片頭痛を持っている女性の約半数は、特に月経の1〜2日前から月経中にかけて痛みに悩まされる事や妊娠すると痛みがほとんど起こらなくなる事が多いこと、出産後は再び頭痛がぶり返す事からも女性ホルモンの影響が大きい事もうかがえます。
片頭痛の誘因はストレスなども影響します。
ストレスは片頭痛の大きな原因となります。また肩こりから片頭痛が始まる事が多く見受けられます。そのほか睡眠不足、寒暖の差や気候の変化なども誘因となる事もあります。頭痛の原因は単独ではなく複数の要素が重なっている事が多いのです。
|
|
|
|
|
|
1. | 硬く緊張をおこした肩から首の筋肉の緊張を十分に取り除き、頭痛の原因となる上部頚椎周囲(後頭下筋郡)の圧迫を減少させます。 |
2. | 筋の緊張を取り除き動きの悪くなっている上部頚椎の矯正を行います。 |
3. | 頭骸仙骨療法(クラニアル)により脳脊髄液の還流を促し自律神経の安定をはかります。 |
|
|
頭痛も頚や肩の問題、ストレスからくる自律神経の不調など、様々な原因がありますので調整方法も一人一人の頭痛のタイプや状態に合わせた調整を行います。
|